それから又向うの浪の中には、細い煙を挙げたトロオル船が、殆船体も没しないばかりに、際どい行進を続けている。
一体何の必要があって、あんなに大浪をかぶって行くのだか、その船も当時の私には、業腹で仕方がなかったものである。
だから私は一心に、現在の苦しさを忘れるような、愉快な事許り考えようとした。
それから又向うの浪の中には、細い煙を挙げたトロオル船が、殆船体も没しないばかりに、際どい行進を続けている。
一体何の必要があって、あんなに大浪をかぶって行くのだか、その船も当時の私には、業腹で仕方がなかったものである。
だから私は一心に、現在の苦しさを忘れるような、愉快な事許り考えようとした。