合浦珠還好秘蔵」――そう云う字が飛舞するように墨痕を走らせているのを見ると、氏と相対していた何分かは、やはり未に懐しい気がする。
私はその何分かの間、独り前朝の遺臣たる名士と相対していたのみではない。
又実に支那近代の詩宗、海蔵楼詩集の著者の謦咳に接していたのである。
合浦珠還好秘蔵」――そう云う字が飛舞するように墨痕を走らせているのを見ると、氏と相対していた何分かは、やはり未に懐しい気がする。
私はその何分かの間、独り前朝の遺臣たる名士と相対していたのみではない。
又実に支那近代の詩宗、海蔵楼詩集の著者の謦咳に接していたのである。