しかし其処を通り抜けると、薊や除虫菊の咲いた中に、うつ木も水々しい花をつけた、広い草原が展開した。
その草原が尽きるあたりに、石の垣をめぐらせた、小さい赤塗りの家が一軒、岩だらけの山を後にしながら、翩々と日章旗を翻している。
私はこの旗を見た時に、祖国を思った、――と云うよりは、祖国の米の飯を思った。
しかし其処を通り抜けると、薊や除虫菊の咲いた中に、うつ木も水々しい花をつけた、広い草原が展開した。
その草原が尽きるあたりに、石の垣をめぐらせた、小さい赤塗りの家が一軒、岩だらけの山を後にしながら、翩々と日章旗を翻している。
私はこの旗を見た時に、祖国を思った、――と云うよりは、祖国の米の飯を思った。