その草原が尽きるあたりに、石の垣をめぐらせた、小さい赤塗りの家が一軒、岩だらけの山を後にしながら、翩々と日章旗を翻している。
私はこの旗を見た時に、祖国を思った、――と云うよりは、祖国の米の飯を思った。
なぜと云えばその家こそ、我々の空腹を満たすべき大元洋行の支店だったからである。
その草原が尽きるあたりに、石の垣をめぐらせた、小さい赤塗りの家が一軒、岩だらけの山を後にしながら、翩々と日章旗を翻している。
私はこの旗を見た時に、祖国を思った、――と云うよりは、祖国の米の飯を思った。
なぜと云えばその家こそ、我々の空腹を満たすべき大元洋行の支店だったからである。