掛茶屋の外には針鼠だの大蝙蝠だのの看板を出した見世物小屋も一軒ありしように記憶す。
僕等はこう言う掛茶屋にはいり、中野君は玫瑰露の杯を嘗め、僕は支那茶を啜りつつ、二時間ばかり坐っていたり。
何がそんなに面白かりしと言えば、別に何事もあった訣にはあらず、只人を見るのが面白かりしだけなり。
掛茶屋の外には針鼠だの大蝙蝠だのの看板を出した見世物小屋も一軒ありしように記憶す。
僕等はこう言う掛茶屋にはいり、中野君は玫瑰露の杯を嘗め、僕は支那茶を啜りつつ、二時間ばかり坐っていたり。
何がそんなに面白かりしと言えば、別に何事もあった訣にはあらず、只人を見るのが面白かりしだけなり。