僕は草原の中に立った白張りの提灯を想像し、何か気味の悪い美しさを感じた。
しかもかれこれ真夜中になると、その早桶のおのずからごろりところげるというに至っては――明治時代の本所はたとえ草原には乏しかったにせよ、恐らくはまだこのあたりに多少いわゆる「御朱引外」の面かげをとどめていたのであろう。
しかし今はどこを見ても、ただ電柱やバラックの押し合いへし合いしているだけである。
僕は草原の中に立った白張りの提灯を想像し、何か気味の悪い美しさを感じた。
しかもかれこれ真夜中になると、その早桶のおのずからごろりところげるというに至っては――明治時代の本所はたとえ草原には乏しかったにせよ、恐らくはまだこのあたりに多少いわゆる「御朱引外」の面かげをとどめていたのであろう。
しかし今はどこを見ても、ただ電柱やバラックの押し合いへし合いしているだけである。