「こまつぶり」でも、廻してゐるのかと思つて、後ろから覗いて見ると、何処かから迷つて来た、尨犬の首へ繩をつけて、打つたり殴いたりしてゐるのであつた。
臆病な五位は、これまで何かに同情を寄せる事があつても、あたりへ気を兼ねて、まだ一度もそれを行為に現はしたことがない。
が、この時だけは相手が子供だと云ふので、幾分か勇気が出た。
「こまつぶり」でも、廻してゐるのかと思つて、後ろから覗いて見ると、何処かから迷つて来た、尨犬の首へ繩をつけて、打つたり殴いたりしてゐるのであつた。
臆病な五位は、これまで何かに同情を寄せる事があつても、あたりへ気を兼ねて、まだ一度もそれを行為に現はしたことがない。
が、この時だけは相手が子供だと云ふので、幾分か勇気が出た。