あとにはただ、侍たちの乗りすてた二匹の馬が残っているばかりですから、髪長彦は三つ叉になった往来のまん中につっぷして、しばらくはただ悲しそうにおいおい泣いておりました。
すると生駒山の峰の方から、さっと風が吹いて来たと思いますと、その風の中に声がして、
「髪長彦さん。
あとにはただ、侍たちの乗りすてた二匹の馬が残っているばかりですから、髪長彦は三つ叉になった往来のまん中につっぷして、しばらくはただ悲しそうにおいおい泣いておりました。
すると生駒山の峰の方から、さっと風が吹いて来たと思いますと、その風の中に声がして、
「髪長彦さん。