総じて御機嫌のよろしからざる時にはわたくしどもへはもとより、与一郎様(忠興の子、忠隆)の奥様へもお小言やらお厭味やら仰せられ候間、誰もみな滅多にお側へは近づかぬことと致し居り候。
けふも亦与一郎様の奥様へはお化粧のあまり濃すぎぬやう、「えそぽ物語」とやらの中の孔雀の話をお引き合ひに出され、長ながと御談義有之候よし、みなみなお気の毒に存じ上げ候。
この奥様はお隣屋敷浮田中納言様の奥様の妹御に当らせられ、御利発とは少々申し兼ね候へども、御器量は如何なる名作の雛にも劣らぬほどに御座候。
総じて御機嫌のよろしからざる時にはわたくしどもへはもとより、与一郎様(忠興の子、忠隆)の奥様へもお小言やらお厭味やら仰せられ候間、誰もみな滅多にお側へは近づかぬことと致し居り候。
けふも亦与一郎様の奥様へはお化粧のあまり濃すぎぬやう、「えそぽ物語」とやらの中の孔雀の話をお引き合ひに出され、長ながと御談義有之候よし、みなみなお気の毒に存じ上げ候。
この奥様はお隣屋敷浮田中納言様の奥様の妹御に当らせられ、御利発とは少々申し兼ね候へども、御器量は如何なる名作の雛にも劣らぬほどに御座候。