この少納言は、伽陵と云う名高い笙と、大食調入食調の譜とを、代々御家に御伝えになっていらっしゃる、その道でも稀代の名人だったのでございます。
若殿様はこの少納言の御手許で、長らく切磋琢磨の功を御積みになりましたが、さてその大食調入食調の伝授を御望みになりますと、少納言はどう思召したのか、この仰せばかりは御聞き入れになりません。
それが再三押して御頼みになっても、やはり御満足の行くような御返事がなかったので、御年若な若殿様は、一方ならず残念に思召したのでございましょう。
この少納言は、伽陵と云う名高い笙と、大食調入食調の譜とを、代々御家に御伝えになっていらっしゃる、その道でも稀代の名人だったのでございます。
若殿様はこの少納言の御手許で、長らく切磋琢磨の功を御積みになりましたが、さてその大食調入食調の伝授を御望みになりますと、少納言はどう思召したのか、この仰せばかりは御聞き入れになりません。
それが再三押して御頼みになっても、やはり御満足の行くような御返事がなかったので、御年若な若殿様は、一方ならず残念に思召したのでございましょう。