そこで水干の袖を後で結ぶと、甥の後から私も、小屋の外へ窺いよって、蓆の隙から中の容子を、じっと覗きこみました。
するとまず、眼に映ったのは、あの旗竿に掲げて歩く女菩薩の画像でございます。
それが今は、向うの蓆壁にかけられて、形ははっきりと見えませんが、入口の菰を洩れる芥火の光をうけて、美しい金の光輪ばかりが、まるで月蝕か何かのように、ほんのり燦めいて居りました。
そこで水干の袖を後で結ぶと、甥の後から私も、小屋の外へ窺いよって、蓆の隙から中の容子を、じっと覗きこみました。
するとまず、眼に映ったのは、あの旗竿に掲げて歩く女菩薩の画像でございます。
それが今は、向うの蓆壁にかけられて、形ははっきりと見えませんが、入口の菰を洩れる芥火の光をうけて、美しい金の光輪ばかりが、まるで月蝕か何かのように、ほんのり燦めいて居りました。