それが今は、向うの蓆壁にかけられて、形ははっきりと見えませんが、入口の菰を洩れる芥火の光をうけて、美しい金の光輪ばかりが、まるで月蝕か何かのように、ほんのり燦めいて居りました。
またその前に横になって居りますのは、昼の疲れに前後を忘れた摩利信乃法師でございましょう。
それからその寝姿を半蔽っている、着物らしいものが見えましたが、これは芥火に反いているので、噂に聞く天狗の翼だか、それとも天竺にあると云う火鼠の裘だかわかりません。
それが今は、向うの蓆壁にかけられて、形ははっきりと見えませんが、入口の菰を洩れる芥火の光をうけて、美しい金の光輪ばかりが、まるで月蝕か何かのように、ほんのり燦めいて居りました。
またその前に横になって居りますのは、昼の疲れに前後を忘れた摩利信乃法師でございましょう。
それからその寝姿を半蔽っている、着物らしいものが見えましたが、これは芥火に反いているので、噂に聞く天狗の翼だか、それとも天竺にあると云う火鼠の裘だかわかりません。