が、私は初めからどうも妙な気おくれが致していたからでございましょう。
その拍子に手もとが狂って、思わず鋭い鍔音を響かせてしまったのではございませんか。
すると私が心の中で、はっと思う暇さえなく、今まで息もしなかった菰だれの向うの摩利信乃法師が、たちまち身を起したらしいけはいを見せて、
が、私は初めからどうも妙な気おくれが致していたからでございましょう。
その拍子に手もとが狂って、思わず鋭い鍔音を響かせてしまったのではございませんか。
すると私が心の中で、はっと思う暇さえなく、今まで息もしなかった菰だれの向うの摩利信乃法師が、たちまち身を起したらしいけはいを見せて、