と、太刀をまっこうにふりかざしながら、苦しそうな声でおめきました。
その声に驚いて私も素早く跳ねのきながら、まだ燃えている芥火の光にきっと向うを透かして見ますと、まあ、どうでございましょう。
粉微塵になった小屋の前には、あの無気味な摩利信乃法師が、薄色の袿を肩にかけて、まるで猿のように身をかがめながら、例の十文字の護符を額にあてて、じっと私どもの振舞を窺っているのでございます。
と、太刀をまっこうにふりかざしながら、苦しそうな声でおめきました。
その声に驚いて私も素早く跳ねのきながら、まだ燃えている芥火の光にきっと向うを透かして見ますと、まあ、どうでございましょう。
粉微塵になった小屋の前には、あの無気味な摩利信乃法師が、薄色の袿を肩にかけて、まるで猿のように身をかがめながら、例の十文字の護符を額にあてて、じっと私どもの振舞を窺っているのでございます。