が、その中でもさすがに摩利信乃法師は、徐に哮り立つ非人たちを宥めますと、例の怪しげな微笑を浮べながら、私どもの前へ進み出まして、天上皇帝の御威徳の難有い本末を懇々と説いて聴かせました。
が、その間も私の気になって仕方がなかったのは、あの沙門の肩にかかっている、美しい薄色の袿の事でございます。
元より薄色の袿と申しましても、世間に類の多いものではございますが、もしやあれは中御門の姫君の御召し物ではございますまいか。
が、その中でもさすがに摩利信乃法師は、徐に哮り立つ非人たちを宥めますと、例の怪しげな微笑を浮べながら、私どもの前へ進み出まして、天上皇帝の御威徳の難有い本末を懇々と説いて聴かせました。
が、その間も私の気になって仕方がなかったのは、あの沙門の肩にかかっている、美しい薄色の袿の事でございます。
元より薄色の袿と申しましても、世間に類の多いものではございますが、もしやあれは中御門の姫君の御召し物ではございますまいか。