三十二
するとその印を結んだ手の中から、俄に一道の白気が立上って、それが隠々と中空へたなびいたと思いますと、丁度僧都の頭の真上に、宝蓋をかざしたような一団の靄がたなびきました。
いや、靄と申したのでは、あの不思議な雲気の模様が、まだ十分御会得には参りますまい。
三十二
するとその印を結んだ手の中から、俄に一道の白気が立上って、それが隠々と中空へたなびいたと思いますと、丁度僧都の頭の真上に、宝蓋をかざしたような一団の靄がたなびきました。
いや、靄と申したのでは、あの不思議な雲気の模様が、まだ十分御会得には参りますまい。