かやうな御威光でございますから、その頃洛中の老若男女が、大殿様と申しますと、まるで権者の再来のやうに尊み合ひましたも、決して無理ではございません。
何時ぞや、内の梅花の宴からの御帰りに御車の牛が放れて、折から通りかゝつた老人に怪我をさせました時でさへ、その老人は手を合せて、大殿様の牛にかけられた事を難有がつたと申す事でございます。
さやうな次第でございますから、大殿様御一代の間には、後々までも語り草になりますやうな事が、随分沢山にございました。
かやうな御威光でございますから、その頃洛中の老若男女が、大殿様と申しますと、まるで権者の再来のやうに尊み合ひましたも、決して無理ではございません。
何時ぞや、内の梅花の宴からの御帰りに御車の牛が放れて、折から通りかゝつた老人に怪我をさせました時でさへ、その老人は手を合せて、大殿様の牛にかけられた事を難有がつたと申す事でございます。
さやうな次第でございますから、大殿様御一代の間には、後々までも語り草になりますやうな事が、随分沢山にございました。