娘は御姫様から頂戴した黄金の鈴を、美しい真紅の紐に下げて、それを猿の頭へ懸けてやりますし、猿は又どんな事がございましても、滅多に娘の身のまはりを離れません。
或時娘の風邪の心地で、床に就きました時なども、小猿はちやんとその枕もとに坐りこんで、気のせゐか心細さうな顔をしながら、頻に爪を噛んで居りました。
かうなると又妙なもので、誰も今までのやうにこの小猿を、いぢめるものはございません。
娘は御姫様から頂戴した黄金の鈴を、美しい真紅の紐に下げて、それを猿の頭へ懸けてやりますし、猿は又どんな事がございましても、滅多に娘の身のまはりを離れません。
或時娘の風邪の心地で、床に就きました時なども、小猿はちやんとその枕もとに坐りこんで、気のせゐか心細さうな顔をしながら、頻に爪を噛んで居りました。
かうなると又妙なもので、誰も今までのやうにこの小猿を、いぢめるものはございません。