良秀はそれから五六箇月の間、まるで御邸へも伺はないで、屏風の絵にばかりかゝつて居りました。
あれ程の子煩悩がいざ絵を描くと云ふ段になりますと、娘の顔を見る気もなくなると申すのでございますから、不思議なものではございませんか。
先刻申し上げました弟子の話では、何でもあの男は仕事にとりかゝりますと、まるで狐でも憑いたやうになるらしうございます。
良秀はそれから五六箇月の間、まるで御邸へも伺はないで、屏風の絵にばかりかゝつて居りました。
あれ程の子煩悩がいざ絵を描くと云ふ段になりますと、娘の顔を見る気もなくなると申すのでございますから、不思議なものではございませんか。
先刻申し上げました弟子の話では、何でもあの男は仕事にとりかゝりますと、まるで狐でも憑いたやうになるらしうございます。