あの耳木兎の体には、まつ黒な蛇が一匹、頸から片方の翼へかけて、きりきりと捲きついてゐるのでございます。
大方これは弟子が居すくまる拍子に、そこにあつた壺をひつくり返して、その中の蛇が這ひ出したのを、耳木兎がなまじひに掴みかゝらうとしたばかりに、とう/\かう云ふ大騒ぎが始まつたのでございませう。
二人の弟子は互に眼と眼とを見合せて、暫くは唯、この不思議な光景をぼんやり眺めて居りましたが、やがて師匠に黙礼をして、こそ/\部屋へ引き下つてしまひました。
あの耳木兎の体には、まつ黒な蛇が一匹、頸から片方の翼へかけて、きりきりと捲きついてゐるのでございます。
大方これは弟子が居すくまる拍子に、そこにあつた壺をひつくり返して、その中の蛇が這ひ出したのを、耳木兎がなまじひに掴みかゝらうとしたばかりに、とう/\かう云ふ大騒ぎが始まつたのでございませう。
二人の弟子は互に眼と眼とを見合せて、暫くは唯、この不思議な光景をぼんやり眺めて居りましたが、やがて師匠に黙礼をして、こそ/\部屋へ引き下つてしまひました。