かうなつてはもう一刻も躊躇してゐる場合ではございません。
私は矢庭に遣り戸を開け放して、月明りのとどかない奥の方へ跳りこまうと致しました。
が、その時私の眼を遮つたものは――いや、それよりももつと私は、同時にその部屋の中から、弾かれたやうに駈け出さうとした女の方に驚かされました。
かうなつてはもう一刻も躊躇してゐる場合ではございません。
私は矢庭に遣り戸を開け放して、月明りのとどかない奥の方へ跳りこまうと致しました。
が、その時私の眼を遮つたものは――いや、それよりももつと私は、同時にその部屋の中から、弾かれたやうに駈け出さうとした女の方に驚かされました。