芥川龍之介 『十円札』 彼はズボンのポケットの底の六十何銭かも忘れたまま、プラットフォオムの先へ歩いて行った。 ちょうどワグラムの一戦に大勝を博したナポレオンのように。 岩とも泥とも見当のつかぬ、灰色をなすった断崖は高だかと曇天に聳えている。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア