而して此財力を得むと欲せば、遷都の不平よりも更に大なる不平を蒙らざる可からざるを見たり。
しかも頭を回らして東国を望めば、蛭ヶ小島の狡児、兵衛佐頼朝は二十万の源軍を率ゐて、既に足柄の嶮を越え、旌旗剣戟岳南の原野を掩ひて、長駆西上の日将に近きにあらむとす。
彼の胸中にして、自ら安ずる能はざりしや、知るべきのみ。
而して此財力を得むと欲せば、遷都の不平よりも更に大なる不平を蒙らざる可からざるを見たり。
しかも頭を回らして東国を望めば、蛭ヶ小島の狡児、兵衛佐頼朝は二十万の源軍を率ゐて、既に足柄の嶮を越え、旌旗剣戟岳南の原野を掩ひて、長駆西上の日将に近きにあらむとす。
彼の胸中にして、自ら安ずる能はざりしや、知るべきのみ。