維盛の征東軍、未一矢を交へざるに空しく富士川の水禽に驚いて走りしより、近江源氏、先響の如く応じて立ち、別当湛増亦紀伊に興り、短兵疾駆、荘園を焼掠する、数を知らず。
園城寺の緇衣軍、南都の円頂賊、次いで動く事、雲の如く、将に、旗鼓堂々として、平氏政府を劫さむとす。
是豈、烈火の如き入道相国が、よく坐視するに堪ふる所ならむや。
維盛の征東軍、未一矢を交へざるに空しく富士川の水禽に驚いて走りしより、近江源氏、先響の如く応じて立ち、別当湛増亦紀伊に興り、短兵疾駆、荘園を焼掠する、数を知らず。
園城寺の緇衣軍、南都の円頂賊、次いで動く事、雲の如く、将に、旗鼓堂々として、平氏政府を劫さむとす。
是豈、烈火の如き入道相国が、よく坐視するに堪ふる所ならむや。