始め、実盛の義仲をして彼が許に在らしむるや、彼は竊に「今こそ孤にておはしますとも、武運開かば日本国の武家の主ともなりや候はむ。
いかさまにも養立てて、北陸道の大将軍ともなし奉らむ」と独語したりき。
彼が、雄心勃々として禁ずる能はず、機に臨ンで其驥足を伸べむと試みたる老将たりしや知るべきのみ。
始め、実盛の義仲をして彼が許に在らしむるや、彼は竊に「今こそ孤にておはしますとも、武運開かば日本国の武家の主ともなりや候はむ。
いかさまにも養立てて、北陸道の大将軍ともなし奉らむ」と独語したりき。
彼が、雄心勃々として禁ずる能はず、機に臨ンで其驥足を伸べむと試みたる老将たりしや知るべきのみ。