而して、彼が伝家の白旗は、始めて木曾の山風に飜されたり。
時に彼、年二十七歳、赤地の錦の直垂に、紫裾濃の鎧を重ね、鍬形の兜に黄金づくりの太刀、鴎尻に佩き反らせたる、誠に皎として、玉樹の風前に臨むが如し。
天下風を仰いで其旗下に集るもの、実に五万余人、根井大弥太行親は来れり、楯六郎親忠は来れり、野州の足利、甲州の武田、上州の那和、亦相次いで翕然として来り従ひ、革命軍の軍威隆々として大に振ふ。
而して、彼が伝家の白旗は、始めて木曾の山風に飜されたり。
時に彼、年二十七歳、赤地の錦の直垂に、紫裾濃の鎧を重ね、鍬形の兜に黄金づくりの太刀、鴎尻に佩き反らせたる、誠に皎として、玉樹の風前に臨むが如し。
天下風を仰いで其旗下に集るもの、実に五万余人、根井大弥太行親は来れり、楯六郎親忠は来れり、野州の足利、甲州の武田、上州の那和、亦相次いで翕然として来り従ひ、革命軍の軍威隆々として大に振ふ。