若し彼にして決然として、頼朝の挑戦に応ぜしならば、木曾の眠獅と蛭ヶ小島の臥竜との敢戦は、更に幾倍の偉観をきはめしなるべく、天下は漢末の如く三分せられしなるべく、而して中原の鹿誰が手に落つべき乎は未俄に断ずべからざりしなるべし。
かくして、春風は再、両雄の間に吹けり。
頼朝は、旌旗をめぐらして鎌倉に帰れり。
若し彼にして決然として、頼朝の挑戦に応ぜしならば、木曾の眠獅と蛭ヶ小島の臥竜との敢戦は、更に幾倍の偉観をきはめしなるべく、天下は漢末の如く三分せられしなるべく、而して中原の鹿誰が手に落つべき乎は未俄に断ずべからざりしなるべし。
かくして、春風は再、両雄の間に吹けり。
頼朝は、旌旗をめぐらして鎌倉に帰れり。