是に於て壮士二十人を従へて法皇を西洞院の第に守れる彼は、遂に法皇を擁して北国に走り、捲土重来の大計をめぐらすの外に策なきを見たり。
而して彼、法皇に奏して曰「東賊、既に来り迫る、願くは竜駕を擁して醍醐寺に避けむ」と、法皇従ひ給はず。
彼憤然として階下に進み剣を按じ眦を決して、行幸を請ふ、益〻急。
是に於て壮士二十人を従へて法皇を西洞院の第に守れる彼は、遂に法皇を擁して北国に走り、捲土重来の大計をめぐらすの外に策なきを見たり。
而して彼、法皇に奏して曰「東賊、既に来り迫る、願くは竜駕を擁して醍醐寺に避けむ」と、法皇従ひ給はず。
彼憤然として階下に進み剣を按じ眦を決して、行幸を請ふ、益〻急。