敢て又、人を服せしむる麒麟の群獣に臨むが如き徳望あるにあらず。
彼の群下に対する、唯意気相傾け、痛涙相流るゝところ、烈々たる熱情の直に人をして知遇の感あらしむるによるのみ。
彼が旗下の桃李寥々たりしにも関らず、四郎兼平の如き、次郎兼光の如き、はた大弥太行親の如き、一死を以て彼に報じたる、是を源頼朝が源九郎を赤族し、蒲冠者を誅戮し、蔵人行家を追殺し、彼等をして高鳥尽きて良弓納めらるゝの思をなさしめたるに比すれば、其差何ぞ独り天淵のみならむや。
敢て又、人を服せしむる麒麟の群獣に臨むが如き徳望あるにあらず。
彼の群下に対する、唯意気相傾け、痛涙相流るゝところ、烈々たる熱情の直に人をして知遇の感あらしむるによるのみ。
彼が旗下の桃李寥々たりしにも関らず、四郎兼平の如き、次郎兼光の如き、はた大弥太行親の如き、一死を以て彼に報じたる、是を源頼朝が源九郎を赤族し、蒲冠者を誅戮し、蔵人行家を追殺し、彼等をして高鳥尽きて良弓納めらるゝの思をなさしめたるに比すれば、其差何ぞ独り天淵のみならむや。