それがおよそ十分あまりも続いてから、祖母は静に孫娘を抱き起すと、怖がるのを頻りになだめなだめ、自分の隣に坐らせました。
そうして今度はお栄にもわかるように、この黒檀の麻利耶観音へ、こんな願をかけ始めました。
「童貞聖麻利耶様、私が天にも地にも、杖柱と頼んで居りますのは、当年八歳の孫の茂作と、ここにつれて参りました姉のお栄ばかりでございます。
それがおよそ十分あまりも続いてから、祖母は静に孫娘を抱き起すと、怖がるのを頻りになだめなだめ、自分の隣に坐らせました。
そうして今度はお栄にもわかるように、この黒檀の麻利耶観音へ、こんな願をかけ始めました。
「童貞聖麻利耶様、私が天にも地にも、杖柱と頼んで居りますのは、当年八歳の孫の茂作と、ここにつれて参りました姉のお栄ばかりでございます。