芥川龍之介 『湖南の扇』 僕は返事をしたいにもしろ、生憎鴇婦の火を擦ってくれる巻煙草の一本を吸いつけていた。 が、譚はテエブル越しにちょっと僕の顔を見たぎり、無頓着に筆を揮ったらしかった。 そこへ濶達にはいって来たのは細い金縁の眼鏡をかけた、血色の好い円顔の芸者だった。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア