芥川龍之介 『好色』 戸は彼の思つた通り、するりと閾の上を辷つた。 その向うには不思議な程、空焚の匂が立ち罩めた、一面の闇が拡がつてゐる。 平中は静かに戸をしめると、そろそろ膝で這ひながら、手探りに奥へ進み寄つた。 芥川龍之介の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア