それらの書物によりますと、どの様な巧妙な犯罪でも、必ずどっかに破綻があって、それが犯罪発覚のいと口になり、一生涯警察の眼を逃れているということは、極く僅かの例外を除いては、全く不可能の様に見えます。
彼にはただそれが恐しいのでした。
彼の不幸は、世の中の凡ての事柄に興味を感じないで、事もあろうに「犯罪」に丈け、いい知れぬ魅力を覚えることでした。
それらの書物によりますと、どの様な巧妙な犯罪でも、必ずどっかに破綻があって、それが犯罪発覚のいと口になり、一生涯警察の眼を逃れているということは、極く僅かの例外を除いては、全く不可能の様に見えます。
彼にはただそれが恐しいのでした。
彼の不幸は、世の中の凡ての事柄に興味を感じないで、事もあろうに「犯罪」に丈け、いい知れぬ魅力を覚えることでした。