三郎は、一巡「散歩」を済ませて、自分の部屋へ帰る為に、梁から梁を伝っていましたが、彼の部屋とは、庭を隔てて、丁度向い側になっている棟の、一方の隅の天井に、ふと、これまで気のつかなかった、幽かな隙間を発見しました。
径二寸ばかりの雲形をして、糸よりも細い光線が洩れているのです。
なんだろうと思って、彼はソッと懐中電燈を点して、検べて見ますと、それは可也大きな木の節で、半分以上まわりの板から離れているのですが、あとの半分で、やっとつながり、危く節穴になるのを免れたものでした。
三郎は、一巡「散歩」を済ませて、自分の部屋へ帰る為に、梁から梁を伝っていましたが、彼の部屋とは、庭を隔てて、丁度向い側になっている棟の、一方の隅の天井に、ふと、これまで気のつかなかった、幽かな隙間を発見しました。
径二寸ばかりの雲形をして、糸よりも細い光線が洩れているのです。
なんだろうと思って、彼はソッと懐中電燈を点して、検べて見ますと、それは可也大きな木の節で、半分以上まわりの板から離れているのですが、あとの半分で、やっとつながり、危く節穴になるのを免れたものでした。