その遠藤が、いやにのっぺりした虫唾の走る様な顔を、一層のっぺりさせて、すぐ目の下に寝ているのでした。
馬鹿に几帳面な男と見えて、部屋の中は、他のどの止宿人のそれにもまして、キチンと整頓しています。
机の上の文房具の位置、本箱の中の書物の並べ方、蒲団の敷き方、枕許に置き並べた、舶来物でもあるのか、見なれぬ形の目醒し時計、漆器の巻煙草入れ、色硝子の灰皿、何れを見ても、それらの品物の主人公が、世にも綺麗好きな、重箱の隅を楊子でほじくる様な神経家であることを証拠立てています。
その遠藤が、いやにのっぺりした虫唾の走る様な顔を、一層のっぺりさせて、すぐ目の下に寝ているのでした。
馬鹿に几帳面な男と見えて、部屋の中は、他のどの止宿人のそれにもまして、キチンと整頓しています。
机の上の文房具の位置、本箱の中の書物の並べ方、蒲団の敷き方、枕許に置き並べた、舶来物でもあるのか、見なれぬ形の目醒し時計、漆器の巻煙草入れ、色硝子の灰皿、何れを見ても、それらの品物の主人公が、世にも綺麗好きな、重箱の隅を楊子でほじくる様な神経家であることを証拠立てています。