で、二人が楽に死ねる丈けの莫児比𣵀を用意して、聞いて下さい、鹽原へ出かけたもんです」
そう云いながら、彼はフラフラと立上って、押入の所へ行き、ガタガタ襖を開けると、中に積んであった一つの行李の底から、ごく小さい、小指の先程の、茶色の瓶を探して来て、聴手の方へ差出すのでした。
瓶の中には、底の方に、ホンのぽっちり、何かキラキラと光った粉が這入っているのです。
で、二人が楽に死ねる丈けの莫児比𣵀を用意して、聞いて下さい、鹽原へ出かけたもんです」
そう云いながら、彼はフラフラと立上って、押入の所へ行き、ガタガタ襖を開けると、中に積んであった一つの行李の底から、ごく小さい、小指の先程の、茶色の瓶を探して来て、聴手の方へ差出すのでした。
瓶の中には、底の方に、ホンのぽっちり、何かキラキラと光った粉が這入っているのです。