そうはいうものの、その翌日からも、「屋根裏の散歩」をするたびに、彼は未練らしく例の節穴を開けて、遠藤の動静を探ることを怠りませんでした。
それは一つは、毒薬を盗み出したことを遠藤が勘づきはしないかという心配からでもありましたけれど、併し又、どうかして此間の様に、彼の口が節穴の真下へ来ないかと、その偶然を待ちこがれていなかったとは云えません。
現に彼は、いつの「散歩」の場合にも、シャツのポケットから彼の毒薬を離したことはないのでした。
そうはいうものの、その翌日からも、「屋根裏の散歩」をするたびに、彼は未練らしく例の節穴を開けて、遠藤の動静を探ることを怠りませんでした。
それは一つは、毒薬を盗み出したことを遠藤が勘づきはしないかという心配からでもありましたけれど、併し又、どうかして此間の様に、彼の口が節穴の真下へ来ないかと、その偶然を待ちこがれていなかったとは云えません。
現に彼は、いつの「散歩」の場合にも、シャツのポケットから彼の毒薬を離したことはないのでした。