暫くすると、彼は少しの感動もなく、源三郎の死体から、白布の経帷子をはぎ取り、両手の指から三本の指環をひきちぎりました。
そして、経帷子で指環を小さくくるみ、懐中にねじ込むと、足許にころがっている、素裸体の肉塊を、さも面倒臭さ相に、手と足を使って、新しく掘った墓穴の中へ、落しこんだのです。
それから、四這いになって、手の掌でまんべんなくその辺の地面を触って歩き、どんな小さな証拠品も落ちていないことを確めると、鍬をとって、墓穴を元々通り埋め、墓石を立て、新しい土の上には、予め取りのけて置いた草や苔を、隙間なく並べるのでありました。