その原動力は島の地下で起している電気によるのだけれど、そこに並んでいるものは、蒸汽機関だとか、電動機だとか、そういうありふれたものではなくて、ある種の夢に現れて来る様な、不可思議なる機械力の象徴なのだ。
用途を無視し、大小を転倒した鉄製機械の羅列なのだ。
小山の様なシリンダア、猛獣の様にうなる大飛輪、真黒な牙と牙とをかみ合せる大歯車の争闘、怪物の腕に似たオッシレーティング・レヴァー、気違い踊りの、スピード・ヴァーナー、縦横無尽に交錯するシャフト・ロッド、滝の様なベルトの流れ、或はベベルギア、オーム・エンド・オームホイール、ベルトプーレイ、チェーンベルト、チェーンホイール、それが凡て真黒な肌に膩汗をにじませて、気違いの様に盲目滅法に廻転しているのだ。