江戸川乱歩 『吸血鬼』 全く同じに見える二つのグラス。 青年の手が僅二寸ばかり右に寄るか、左によるか、その一刹那のまぐれ当りによって、泣いてもわめいても取り返しのつかぬ生死の運命が決してしまうのだ。 可哀相な青年の額から、鼻の頭から、見る見る玉の膏汗がにじみ出して来た。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア