江戸川乱歩 『吸血鬼』 つまり身体の二分一は自分のものでないのだ。 一番目立ったのは唇だが、鼻も醜く欠けて、直接赤い鼻孔の内部が見えているし、眉毛が痕跡さえなく、もっと不気味なのは、上下の眼瞼に一本も睫毛がないことである。 女中が頭の白髪も鬘ではないかと疑ったとは尤もだ。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア