江戸川乱歩 『吸血鬼』 扉を隔てたせいか、ひどく不明瞭な、ボウボウという声が、答えた。 その調子が、ゾッとする程不気味に思われたので、彼女は容易に次の言葉が出なかった程だ。 「お前さんが、そんなにいうなら、茂と逢わせてやらぬでもないが、今の言葉は、まさか嘘じゃあるまいね」 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア