江戸川乱歩 『吸血鬼』 別に音を立てた訳ではないけれど、ほんの少しばかり、箱が揺れた。 神経の鋭くなっている賊が、それを感じぬ筈はない。 鏡に写っている怪物の影が、異様に動いたかと思うと、鏡と箱との隙間から、本物の恐ろしい顔が、ヒョイと覗いた。 江戸川乱歩の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア