彼は、いつも、血みどろの死骸や、むごたらしい傷口や、いまわしい死臭や、ゾッとする様な死相ばかり見ていた。
殺人事件というのは、汚ならしいものときめてしまっていた。
それが、今目の前に、一種の苦悶のポーズを作りながら、立っている被害者達は、氷柱のにじにつつまれて、犯罪とか、殺人とか、死骸とかいう観念からは、ひどく縁遠い、一種の美術品の如く、世にも美しいものに見えたではないか。
彼は、いつも、血みどろの死骸や、むごたらしい傷口や、いまわしい死臭や、ゾッとする様な死相ばかり見ていた。
殺人事件というのは、汚ならしいものときめてしまっていた。
それが、今目の前に、一種の苦悶のポーズを作りながら、立っている被害者達は、氷柱のにじにつつまれて、犯罪とか、殺人とか、死骸とかいう観念からは、ひどく縁遠い、一種の美術品の如く、世にも美しいものに見えたではないか。