それが、今目の前に、一種の苦悶のポーズを作りながら、立っている被害者達は、氷柱のにじにつつまれて、犯罪とか、殺人とか、死骸とかいう観念からは、ひどく縁遠い、一種の美術品の如く、世にも美しいものに見えたではないか。
彼はほとんどこうこつとして、それが恐るべき犯罪の結果であることも、そこに当の犯人がいることも、一瞬間忘れ果てて、すぐれた絵でも眺める様に、美しい花氷に見とれた。
だが、次の瞬間には、彼は犯人の着想のあまりの恐ろしさに、身ぶるいしないではいられなかった。
それが、今目の前に、一種の苦悶のポーズを作りながら、立っている被害者達は、氷柱のにじにつつまれて、犯罪とか、殺人とか、死骸とかいう観念からは、ひどく縁遠い、一種の美術品の如く、世にも美しいものに見えたではないか。
彼はほとんどこうこつとして、それが恐るべき犯罪の結果であることも、そこに当の犯人がいることも、一瞬間忘れ果てて、すぐれた絵でも眺める様に、美しい花氷に見とれた。
だが、次の瞬間には、彼は犯人の着想のあまりの恐ろしさに、身ぶるいしないではいられなかった。