無論彼は福田氏の顔を知らなかったけれど、流れて来たのが人間の生首と分ると、打捨てて置く訳には行かぬ。
それどころか、これこそ大犯罪のいとぐちと異常な興奮をさえ感じて、早速附近を漕いでいた荷足舟の船頭に命じ、その異様な生首舟を拾い上げさせた。
首を括りつけた板は、明かに舟に擬したもので、その船首に当る箇所には、船名のつもりか、筆太に「獄門舟」と記されてさえいた。
無論彼は福田氏の顔を知らなかったけれど、流れて来たのが人間の生首と分ると、打捨てて置く訳には行かぬ。
それどころか、これこそ大犯罪のいとぐちと異常な興奮をさえ感じて、早速附近を漕いでいた荷足舟の船頭に命じ、その異様な生首舟を拾い上げさせた。
首を括りつけた板は、明かに舟に擬したもので、その船首に当る箇所には、船名のつもりか、筆太に「獄門舟」と記されてさえいた。