まるで、鎖の切れるのを待兼ねていた様に、又してもドアが開いて、今度は二人の覆面の大男が、一人はピストルを構え、一人は長い麻繩を持って這入って来ると、唖の様にだんまりで、ソファに寝ていた明智を、そのままソファぐるみ、グルグル巻きにして、全く身動きも出来なくなったのを確め、黙ったまま、ノッソリと出て行ってしまった。
さっきから、どうもそうではないかと思っていたが、これで、この部屋のどこかに見張りの穴があることが明瞭になった。
一体どこから覗いているのかと、明智はソファに縛られたまま、首丈けを動かしてグルッと部屋を見廻したが、どこにもそれらしい隙間はない。