それと入れ違いに、艇内に身を潜めていた明智小五郎は、賊のボートを奪って、ひそかに本船を離れた。
あとで分った所によると、賊の怪汽船は海上五里、殆ど東京湾の中心と覚しき辺りに漂っていたのだ。
明智は一艘の小舟に身を托して、遙かに明滅する、どことも知れぬ燈台の光を頼りに、腕の限りオールをあやつらねばならなかった。
それと入れ違いに、艇内に身を潜めていた明智小五郎は、賊のボートを奪って、ひそかに本船を離れた。
あとで分った所によると、賊の怪汽船は海上五里、殆ど東京湾の中心と覚しき辺りに漂っていたのだ。
明智は一艘の小舟に身を托して、遙かに明滅する、どことも知れぬ燈台の光を頼りに、腕の限りオールをあやつらねばならなかった。