妙子さんのピアノが、是非伺い度いものですね」
牛原氏は話題を転じて、白けた一座を明るくしようと努めた。
だが、妙子にしては、二度も賊の為に恐ろしい目にあった記憶が去りやらず、不気味な宝石を見ては、猶更らピアノなどに向う気持にはなれぬらしく、打ち沈んで辞退するばかりだ。
妙子さんのピアノが、是非伺い度いものですね」
牛原氏は話題を転じて、白けた一座を明るくしようと努めた。
だが、妙子にしては、二度も賊の為に恐ろしい目にあった記憶が去りやらず、不気味な宝石を見ては、猶更らピアノなどに向う気持にはなれぬらしく、打ち沈んで辞退するばかりだ。