前夜の三時頃、一人の巡査が月島の海岸近くを巡廻中、海辺の石垣の方から、異様なうめき声、イヤ寧ろ叫び声の響いて来るのを耳にした。
不審に思って、駈けつけて見ると、海老の様に、両手と両足を背中で結びつけられた人物が、石垣の上を転がりながら、悲鳴を上げていた。
用意の懐中電燈で照らして見ると、立派な背広服を着た、併し余り人相のよからぬ男が、繩目の痛さに耐え兼ねて、オイオイ泣いているではないか。
前夜の三時頃、一人の巡査が月島の海岸近くを巡廻中、海辺の石垣の方から、異様なうめき声、イヤ寧ろ叫び声の響いて来るのを耳にした。
不審に思って、駈けつけて見ると、海老の様に、両手と両足を背中で結びつけられた人物が、石垣の上を転がりながら、悲鳴を上げていた。
用意の懐中電燈で照らして見ると、立派な背広服を着た、併し余り人相のよからぬ男が、繩目の痛さに耐え兼ねて、オイオイ泣いているではないか。